企業のチカラメイドイン薩摩川内 第93回<株式会社 アトスフーズ>

9月14日は、株式会社アトスフーズ 企画課長 木村 克也さま、企画営業部 課長 二木 俊輔さまにお越しいただきました!

1.株式会社アトスフーズ

株式会社アトスフーズは、県内の農産物、畜産物を活かした加工品にこだわり、各種の惣菜加工品、特産品造りを手がけており、特に、和惣菜・洋惣菜はもちろん焼き芋製造はトンネルオーブンで大量生産が可能で全国の得意先から委託製造を承っています!

 

また、近年は、障がいを抱えている方たちが、社会と関わりながら自立を目指し、就業できるようになるための支援を行う施設として、障害者就労継続支援A型施設「そらふね」を設立し、障がいを持った方がより活躍できるよう、貢献されています!

株式会社アトスフーズの社屋全景です。

2.入社の動機について

以前は別の場所でお仕事されていたお二人。木村さんは鹿児島市で、今と同じく食品関係の仕事に携わっていましたが、その時からアトスフーズの名前は聞いており、働きたいなあと思っていたところに、小田原社長から声をかけていただいたことから入社をされました。二木さんは、以前は地域活性化にかかわる仕事をしていましたところ、「食」がその地域に色々な人を惹きつける魅力としてとても大きいことを認識し、その時に木村さんと同じく小田原社長から一緒に商品を作っていかないかと声をかけてもらったことから入社に至りました。お二人とも社長自らお声をかけていただいていることからも分かるように、食に対する情熱と豊富な知識を備えた、大変優秀な方です。

 

本日は、そんなお二方に、株式会社アトスフーズさんから発売された、薩摩川内市の名をますます全国に轟かせるであろう二つの商品・特産品をご紹介いただきました!

打ち合わせ中の皆さん。机の上に置いてあるものが、本日ご紹介いただく商品です。

美味しそうな誘惑に負けじと、くすモンも必死です。

3.商品その① 川内大綱引にちなんだスナック菓子、その名も「薩摩川内大綱あられ」!!

まずその一つが、薩摩川内大綱あられ。株式会社アトスフーズは、食品製造業、食品加工業とは言いつつも、商品は問屋さんを通して、そのあとスーパーに陳列されるため、お客様に目にかけていただくことがそれほど多くはありませんでした。そんな中、二木さんは、地域活性化にかかわる仕事をしていた時から、アトスフーズという名前をよりお客様が身近に感じてくれる商品を作りたいという思いがありました。

 

その後入社して試行錯誤すること1,2年、鹿児島県の助成金の事業に採択され、チャンスが回ってきます。思考をフル回転させ、今までできなかったことをやろうと昼夜を問わず考えましたところ、お菓子の分野に進出することを閃き、そして更に貪欲に、薩摩川内市の代名詞となるようなものにしたいと考えた際に、アイディア・着想は社長からでしたが、川内といえば大綱、特にシーズンは街中が大綱一色になることからも、まずは大綱に関する商品を作ることを決め、綱の結びに似たあられの商品開発に至りました。

3-1.薩摩川内大綱あられの特徴・二木課長の想い

当初は、揚げ作業含め全工程自社でしたいと考えていましたが、そこはやはりなかなかうまくいかず、熊本の企業と連携し、外注をしました。ただ、味の部分は薩摩川内市のものを全面に出していきたいという熱意はもちろん譲ることなく、ここで前職での経験が大きく活きます。

 

二木さんが地域活性化の仕事に携わっていたときに、甑島で揚がったエビが、出荷する商品としては使えず、廃棄されることを聞いており、ただ、味や質感は抜群のため、このエビどうにか活かせないかと、当時二木さんが社長に提案していました。その時の出来事が6年たったいま繋がり、あの時の甑島のエビを使おうと話が進み、実際甑島産のタカエビを使い、粉末化してあられの外側に添付し、エビの風味豊かな商品になっています。加えて、塩も甑海洋深層水の塩を使っており、本当に地域の産品にこだわった商品になっています。

3-2.薩摩川内市への熱い想いの込められた「薩摩川内大綱あられ」、やはり苦労したことも多いです。

上述の通り味にはこだわっていこうと商品開発を始めましたが、エビの殻をイメージされると分かるように、殻は硬く、粉末化した際の目が粗いと口の中がチクチクし、異物感が出てしまいます。この異物感を解消するために、細かくしつつも、エビの風味を残すところに相当苦労したそうです。そして粉末化は自社でやっているが、なんと常務自らが粉末作業をやっています。2度目の生産となったときに、再度常務に粉末にして欲しいと依頼したら「すごくたいへんだからやめてくれ」と言われたそうです。本当に手の込んだ作業をされています。

 

パッケージにもこだわっております。甑島の海とタカエビを模したデザインに、まさに大綱本番の、上方、下方の旗を持った男性が描かれており、薩摩川内市のお土産としてのイメージが最大限に表れているパッケージになっています。モデルはもちろん薩摩川内市の実際の方で、皆さんの知り合いにいらっしゃるかもしれませんね。

 

製造依頼をしているメーカーさんから、もちろん中身の試作品はありましたが、デザインのやり直しのほうが多かったそうです。

大綱あられ、そして薩摩川内市への熱い想いを話す二木課長

眼鏡を整える姿がかっこいいですね。

3-3.お客様からの感想。定着が早い!!

エビの風味を残しつつも、食べてみるとあっさりとしており、ご高齢の方にも食べやすい味になっているとの感想をいただいています!子どものおやつから、お酒のおつまみまで、とても幅広くお楽しみいただけます。そして今年の春販売にもかかわらず、定着がとても早いことに、他の企業の方からも大変好評で、出張等で県外に行くときに、「薩摩川内市と言ったらこれだよね」と、お土産として1ケース20袋入りを5,6ケース注文してくれることもあります。

 

地域活性化に携わっていた頃から、自社商品として薩摩川内市らしい商品を作りたいという思いがあった二木課長にとって、実際に想いが実現した時の喜びは大きく、木村課長も駅市や店頭に陳列されているのを見るとやっと商品化できたなあと、感慨深かったそうです。

4.商品その② 薩摩川内名物の「ちんこ団子」、最新のレトルト加工技術によって保存できる商品として生まれました!!

二つ目は、皆さんおなじみ、多くの人に親しまれている薩摩川内「ちんこ団子」ですが、なんと賞味期限が60日近く持つちんこ団子が開発されました!本業は営業の木村さんですが、なんと入社してすぐに社長からちんこ団子を作ってくれという依頼があり、商品開発から関わりましたが、商品化するまで7ヵ月かかったそうです。商品化まで多くの時間を要したのはもちろん「日持ち」させること。ちんこ団子の生地である「米粉」は、時間が経つと固くなってしまいます。固くなるのを防ぎ、時間が経ってもモチモチとした食感をお客様に楽しんでいただくにはどうしたらよいか、アトスフーズがこれまで培ってきました「レトルト技術」を駆使しました。

4-1.商品化までのプロセス

前述の「薩摩川内大綱あられ」と同じく、ちんこ団子もかなり緻密な、手の込んだ製造工程になっています!アトスフーズさんでは、これまでのいろんな食材のレトルト化から、どの商品はどれくらいの日持ちするというデータが残っており、そのデータから分析し、原料やするレトルトの温度、時間を調整しています。柔らかさを重視しすぎると、団子ではなくべったりとしたお餅ちみたいな食感になってしまい、固さを増しながら、食べるときには柔らかくなるように、製粉メーカーや、県の機関に何度も相談されました。自社の設備で、窒素ガスを充填して柔らかさを保つようにもしてみましたが、なかで団子が動いてしまい、また、通常の真空のレトルトと工程が違うことからも、上手くいかなかったそうです。本当に多くの試行錯誤をされていますね。

「ちんこ団子」について説明される木村課長

入社早々の指令から製品化への達成感が、言葉から伝わります。

にもこだわっています!米粉自体は鹿児島県産の粉を使っていますが、県の加工技術センターといろいろな商品開発をした中で、鹿児島県経済連が押しているでん粉「こなみずき」という、さつまいもを使ったでんぷんがあり、弾力感や歯切れのよさといった特性が団子に非常に合っており、今回使用しています。

”こなみずき”でん粉のゲル性食品への利用 http://www.pref.kagoshima.jp/ag11/pop-tech/zenbu/0872.html

4-2.手軽に食べられ、醤油にも一工夫!

とても食べやすく仕上げられており、封を切ったり、皿に移したりせず、袋のまま電子レンジで温めることができる商品になっています。付属で醤油も一緒に入っているのですが、もちろんこちらもただの醤油ではありません!団子自体にも醤油は塗っているが、殺菌をかけてしまうと、どうしても醤油の風味が飛んでしまいます。そのため、団子をこのまま食べるとちょっと物足りないかなと思われるお客様を想定して、別添で醤油をつけよう、ただし、醤油をかけただけだと普通に醤油の味がするだけになる。そうではなく、団子ならではの少し焦がした味を楽しんでほしい、そのために開発された手間の込んだ特殊な醤油なのです。こちらも一つずつ手詰めで、先ほど登場の常務が丁寧に作業をされています。常務、お疲れ様です。

 5.今後の目標

美味しさだけでなく、薩摩川内市への熱い想いも込められている魅力ある商品を作っているお二人。「これからも団子など、薩摩川内にこだわった商品を作っていきたい(二木課長)」、「さつまいもを使った加工品を増やしたい。ちんこ団子は配合を研究し、駅市で並んでいる今の商品から更に柔らかくなった。今後とも改良を重ねたい(木村課長)」と、今後も子どもから大人まで、そして薩摩川内市内外の多くの人がワクワクして食べたくなるような商品を作ってくれるでしょう!!

 

そして最後にお得なお知らせです!川内大綱引が開催される今週は、本日ご紹介しました薩摩川内大綱あられが、通常税込み324円のところを、税の部分を切って300円で販売されています!!あられを食べて、大綱を見て、たくさん川内を満喫してください。24日(日)までの期間限定価格ですので、ぜひお見逃しなく!!

 

株式会社アトスフーズ

〒895-0072  鹿児島県薩摩川内市中郷町6485−7

https://atuskimura.wixsite.com/atusfoods

楽天市場ECアンテナショップ「薩摩の國」

https://www.rakuten.co.jp/ekiichi/

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