企業のチカラメイドイン薩摩川内 第105回<中園機工株式会社>

12月14日は、中園機工株式会社 常務取締役 中園 達洋 さまにお越しいただきました!

1.中園機工株式会社

中園機工株式会社は、本社は高城町に所在し、金属機械や精密機械の加工、製缶、機械のメンテナンスなど、金属に関することは何でも行っている会社です。

工場は本社高城町のほかにも、青山工場、霧島市の国分工場があり、工場によって担当する業務が異なっています。本社高城工場では金属加工をはじめ製缶や機械のメンテナンスなど様々な業務を担っており、青山工場は金属加工に特化、国分工場は本社工場と似ており、金属加工のほかに製缶、機械のメンテナンスも行っています。

平成2年に、中園常務のお父様でもある中園 洋司 代表取締役が創業。従業員は現在約45名で、中園常務は包括的に会社全体を取りまとめています。

2.機械の修理について

依頼をいただく機械については、鉄を買って一から作り直すこともあれば、修理することでまだまだ使えそうなものは修理したりと、現状を見て臨機応変に対応しています。

なかにはとても古い機械をお持ちの方で図面のないものも。機会に貼ってあるラベルに掲載されている会社も無くなっていたり、昭和初期の機械で情報が機械そのものの構図でしか分からないといったケースもしばしば。

こういった状況ですと、所有者の方も、もうこの機械は処分するしかないと、諦めてしまい、相談せずにいることもあるのではないでしょうか。

しかしご安心ください!中園機工株式会社では熟練された技術をお持ちの技術者集団が、「この機械はこうやって作動するのではないか」と想像力を駆使しながら、またお客様と綿密にご相談しながら、機械が復活しもう一度作動するよう、最善のご対応を致します。

お客様と丁寧に話して機械が壊れた背景も一緒に考えて次から使うときはより良くなるような提案まですることが中園機工株式会社のお仕事です。

毎日の業務に追われていると、これまでの使い方を変えることをためらってしまうこともあるのではないでしょうか。しかし実は今までの使い方が機械を過度に消耗させていたというケースもあるそうです。そのような場合にも機械が壊れないような、あるいは壊れにくい使い方を一緒に考えたりしています。

本日は「プロVSプロ(後述)」の収録になりました。

くすモン氏もいつもとは違った雰囲気を醸し出している気がします。

3.金属の特徴

冒頭金属に関することなら何でも行っていると話してくださった中園常務。主に使用されている金属の特徴について、今回は鉄・ステンレス・アルミニウムのご説明をしてくださいました。ここからは少し化学の授業です。学生時代に「すいへーりーべぼくのふね・・・・」と覚えていたことが懐かしいですね。

まずはについて。鉄製品を購入する際の最大のポイントともいって良いその特徴は「安い」こと。少し前になりますが、「鉄は水より安いんですよ」という記事も書かれているほどです。そして加工しやすく磁石にくっつきます。しかし錆びやすく、コーティングをしても時間が経ったら剥がれ落ちてしまい、重いといったデメリットもあります。

 

続いてステンレスのご紹介。ステンレスは鉄と比較しますと値段が高いですが、柔らかいといった特徴があります。しかし柔らかい分、熱を帯びるとまとまりやすく、実は加工をしにくいのです。

溶接も鉄より扱いが難しくのですが、錆びにくいといった点が大きな特徴であり、そのためキッチンや水回りの部品によく使われています。

上記の鉄とステンレスについては、例えば水がかからず雨が降らない場所では、「こんなところではステンレスので買うのはもったいないから、鉄を使って、安くなった分沢山作ってはどうだろうか」というような提案をしています。

ただ高いものを薦めたりなどはせず、それぞれの金属の特性に応じて、最良の方法をご提案されています。

 

最後にアルミニウムについて。アルミニウムはステンレスよりももっと高い。これ、少し意外に思いませんか。日常生活で「アルミホイル」は頻繁に使っており、またスーパー等で販売されている価格も決して高くはないですよね。

実は日用品として販売されているアルミホイルが安いのは、あれだけペラペラに加工しているものだからなのです。だから安くで販売されています。

しかし磁石にはくっつきませんが、錆びにくくとても軽いといった特徴があります。鉄とステンレスの重さがだとするとアルミの重さはぐらいだそうです。ただし、アルミニウムはギリギリまで軽くするため不純物を入れたりしているので、加工はしやすいですが曲げ加工や溶接は非常に難しいといったところも扱う点で注意すべきところです。

4.熟練された技術をもっていながら、かつアットホームな中園機工株式会社

従業員の年齢層は 半分以上が50代ですが、20~40代の方も20名ほど在籍している中園機工株式会社。ご高齢の現役の方もいらっしゃり、現在70歳の「なかむき」さんは、中園常務の師匠でもあります。優しくて愛嬌のある方ですが、仕事中の指摘はとても的確です。

ご高齢の方が培ってきた、書面や教科書からは分からない人の感覚というものはすごく大事ですよね。

また、特に若い方からしますと、ご高齢の方というのは一見話しかけづらい印象ですが、お孫さんが今度高校生になって流行もおさえており、例えばLINEを覚えてスタンプを送ったりしてくれるので、結構親しみやすいとのことです。

ほかにも従業員の方のご紹介をしていただきました。「なかま」さんという方は、仕事中はとにかくまじめで指導も厳しい方ですが、飲み会などのオフの時にはとても気さくに話しかけてくださる一面も持っており、交流の場を大事にしています。

後ほどご紹介しますが、3年前に薩摩川内市に戻ってきて全く違う業界から挑戦された中園常務。最初は工場について暗いイメージを持たれていたとのことですが、実際中の皆さんはとても明るく、「人間味が溢れ、お客様に直接感謝されることが多いとてもやりがいのある仕事」と、誇りに思っています。

ブレイク中もハイレベルなラリーが続きます。

5.3年前にUターンされた中園常務。実は以前は芸能界に関するお仕事をされていました!

前述の通り3年前に薩摩川内市に戻ってこられて、中園機工株式会社でのお仕事を始めた中園常務。実は以前は芸能界に関わっていました。

その始まりはなんと16歳のころで、16歳で上京し、ご自身で芸能活動をされていました。ご自身の活動だけでなく、イベントなどを企画したりプロデューサー業もしており、その時に「人材育成」に興味を持ち始め、作詞・作曲にも携わっておりました。

東京でバリバリお仕事をされていながら薩摩川内市に戻って来たのはご結婚されたことがきっかけです。芸能界でお仕事することは、世間一般的にはなかなかできるものではなく、やりがいも多いと思いますが、その反面時間が不規則で、収入も上がったり下がったりです。

結婚して家庭を持った時に、今の生活のままでよいか今一度考えなおしたときに、お父様に相談したところ「だったら帰ってきて一緒に仕事をしてみるか」と言ってくれたことから、未経験ながら挑戦を決意いたしました。

もちろん最初は専門用語や、夏は暑く冬は寒いといった工場の環境に慣れることに苦労をされました。しかし、前述のようにとても気さくな仲間とアットホームな雰囲気のおかげで、現在も日々勉強の毎日ですが、充実した日々を過ごされています。

6.そんなアットホームな中園機工株式会社では従業員を募集中!

中園機工株式会社では、現在従業員を募集しております。機械加工をしてみたい、溶接をやってみたいといったモノ作りに興味のある方、経験のある方は是非お問い合わせください。

金属加工についてあまり経験、知識のない方でも、中園常務自身が未経験から始められたように、未経験である分先入観がなく取り組むことができ、それは会社にとってもプラスになる部分が多々あります。

また、これまでは工場で使われているものを主に製造していましたが、最近は少し違った取り組みもされており、飲食店の机も製造しています。

今年9月に向田町にオープンした飲食店「ラ・コンネ」さんなのですが、中園常務の同級生がUターンして建築の仕事を始めており、同級生と一緒に、なにか面白い物を作れないかと考えたときに、機会があり「ラ・コンネ」さんの店内の机の一部を製造しました。

多くの方の目に留まるモノを作るというのはやはりとても嬉しくやりがいのあることであり、もしかしましたら、今後このような仕事にも携わることができるかもしれませんね。

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やはり「プロ」の方のお話はとても面白く、工場・仕事の話から人物紹介、ご自身の経験、最近の新たな取り組みまで含めて、とても流暢にご説明してくださいました。

このトーク力と場の回し方で、薩摩川内市をますます魅力的なまちにしてくれるでしょう。

今後のご活躍を応援しております!

 

中園機工株式会社

本社:鹿児島県薩摩川内市高城町1750-1
青山工場:鹿児島県薩摩川内市青山町4597-2
国分工場:鹿児島県霧島市国分川内375-1

TEL:0996-23-4592
FAX:0996-23-4708

HP:http://www2.synapse.ne.jp/nakazono/index.html